サンフランシスコのUCSF Medical Center周辺の街並み

安心して暮らすための医療ガイド

日本からサンフランシスコ・サンノゼ・シリコンバレーに赴任される方とご家族のために、現地の医療制度、病院の利用方法、保険、診療の流れについて、わかりやすくご紹介します。

アメリカの医療制度と保険

医療制度の概要

アメリカでは、民間の医療保険に加入し、保険を利用して医療サービスを受けるのが一般的です。会社が提供する健康保険(Employer-Sponsored Insurance)に加入し、自己負担額(Deductible)や共払い(Copay)、自己負担割合(Coinsurance)を支払いながら受診します。

主な医療機関の種類

  • Primary Care Physician(PCP):かかりつけ医(内科・家庭医)
  • Specialist:専門医(各診療科)
  • Urgent Care:緊急ではない症状の診療施設
  • Emergency Room(ER):重大な緊急時の救急外来
  • Hospital(病院):入院・手術・専門治療
ベイエリアの医療施設の外観
サンフランシスコ・ベイエリアの医療施設

外科・専門医・検査の進め方

外科(Surgery / Surgeon)

PCP(かかりつけ医)に症状を相談し、必要に応じて外科専門医を紹介してもらいます。手術が必要な場合は、検査・方針・リスク・代替治療・術後の回復などについて説明を受け、保険会社の事前承認(Prior Authorization)や病院・麻酔科のネットワークを確認します。

主な流れ

① PCPに相談 → ② 専門医の紹介 → ③ 検査・診察
④ 手術・治療 → ⑤ 術後の診察・リハビリ

ご注意
紹介状と事前承認は別の手続きです。紹介があっても保険適用が確約されるわけではありません。

外科手術の様子
手術室(外科手術の様子)

内科(Primary Care / Internal Medicine)の診察手順

体調がすぐれない時は、まずかかりつけ医(PCP)を受診します。症状に応じて検査や処方薬、専門医紹介などを行います。

診察の流れ

① 症状が緊急でなければ、PCPに電話またはオンラインで予約。
② 受付で保険証と身分証を提示。
③ 看護師による問診・血圧測定などの後、医師が診察。
④ 必要に応じて血液検査、画像検査、処方薬、専門医紹介。
⑤ 検査結果を患者ポータルで確認し、再診を予約。

内科の診察室で医師が患者に説明している様子
内科の診察室

歯科と眼科の診療

歯科(Dentistry)

定期健診、クリーニング、虫歯治療、歯周病治療などを行います。多くの場合、医療保険とは別に歯科保険(Dental Insurance)に加入します。会社の福利厚生に含まれていることもあります。

歯科医師が治療している様子
歯科の診察室

眼科(Ophthalmology / Optometry)

視力検査、眼鏡・コンタクトレンズの処方、目の病気の診断と治療を行います。

眼科の検査機器が並ぶ検査室
眼科の検査室

救急外来(Emergency Room)とUrgent Care

生命に関わる緊急時は救急外来(ER)を受診します。夜間や週末の発熱、軽いけが、腹痛などは、Urgent Care(緊急クリニック)でも診察を受けることができます。

救急外来(ER)に行くべき症状

  • 胸の痛み、呼吸困難
  • 意識がない、けいれん
  • 大量の出血、重度のけが
  • 突然の激しい頭痛や麻痺
  • その他、生命に関わる緊急時

Urgent Careで対応できる症状

  • 発熱、風邪、インフルエンザ
  • 軽いけが、切り傷、ねんざ
  • 腹痛、吐き気
  • 下痢、尿路感染症
  • 学校や仕事で必要な検査・診断書など

緊急時は
911に連絡してください。

Urgent Care(緊急クリニック)の外観
Urgent Care clinic(イメージ画像)

小児科と子どもの予防接種

小児科(Pediatrics)

お子様のかかりつけ医は、小児科(Pediatrician)です。乳幼児の定期健診、予防接種、学校の健康診断、発熱や風邪などの診察を行います。多くの場合、保険会社のネットワーク内で小児科医を選び、予約して受診します。

小児科を受診する主な場面

  • 乳幼児健診(身長・体重のチェック、発育の確認)
  • 予防接種(通常のワクチン、学校入学時の追加接種)
  • 発熱、咳、腹痛、耳の痛みなどの急な体調不良
  • アレルギー・ぜんそくなどの慢性疾患の管理
  • 学校や保育園に提出する健康診断書・予防接種記録
小児科医が子どもを診察している様子
小児科の診察室

薬局と処方薬の受け取り方

医師の診察後、処方された薬はCVSやWalgreensなどの薬局(Pharmacy)で受け取ります。多くの場合、医師が電子処方(e-Prescription)を薬局に直接送ります。保険適用や自己負担額は、薬局で確認できます。

主なポイント

  • 医師からの電子処方が薬局に送られる
  • 保険証を提示して薬を受け取る
  • 自己負担額(Copay)は薬局で確認
  • リフィル(再処方)は患者ポータルや薬局アプリで依頼
  • ジェネリック医薬品を選ぶと費用が安くなる場合がある
薬局のカウンターで処方薬を受け取る様子
薬局での処方薬の受け取り

医療費の請求書と保険の確認

診察や検査の後、病院や薬局から請求書(Bill)が届きます。保険会社からは「EOB(Explanation of Benefits:支払説明)」が送られ、保険適用額と自己負担額が確認できます。請求内容に疑問がある場合は、病院または保険会社に問い合わせます。

確認のポイント

  • EOBで保険適用額と自己負担額を確認
  • 病院からの請求書と金額が一致するかチェック
  • 不明な請求は病院のBilling Dept.に問い合わせ
  • 保険会社のカスタマーサービスも利用可能
  • 支払いはオンラインまたは郵送で行う
医療費の請求書とEOB(支払説明)の書類
医療費の請求書とEOB

オンライン診療と日本語通訳

多くの医療機関で、ビデオや電話によるオンライン診療(Telehealth / Video Visit)が利用できます。自宅から受診でき、風邪や軽い症状、検査結果の相談などに便利です。また、病院では日本語通訳サービスを利用できる場合があります。

利用のポイント

  • 患者ポータルからビデオ診療を予約
  • スマートフォンやパソコンで受診可能
  • 必要に応じて日本語通訳を依頼
  • 予約時に「Japanese interpreter」を伝える
  • 通訳の利用方法や費用は医療機関に確認
ノートパソコンでオンライン診療を受けている様子
オンライン診療のイメージ

婦人科・妊娠・出産の医療制度

婦人科(OB-GYN)では、定期健診、妊娠の確認・管理、出産までのケアを行います。妊娠・出産に係る医療費が高額になるため、事前に保険適用や自己負担額を確認することが重要です。多くの場合、病院内の出産施設で分娩を行います。

主なケア

  • 定期的な妊婦健診(血液検査・超音波検査など)
  • 出産する病院の選択と保険適用の確認
  • 出産前のクラスやサポートプログラム
  • 産後の健診とサポート
  • 避妊や婦人科の一般検診も受診可能
産婦人科で妊婦が医師の説明を受けている様子
産婦人科での診察

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